BOOK:要求定義工学プラクティスガイド
やっと読み終わった。
若干古い本(初版が2000年)なので技法とかについては陳腐化しているところもままあり、かといってガイドラインそのものも特に目から鱗って感じでもない。
特に形式的仕様記述についてはすっかり時代に取り残されている(と、個人的には思う)し、実施するとしても要件定義というよりも設計工程の最初期で行うものではないだろうか。
勿論、適用業務領域が異なれば要件/要求と設計のボーダーラインは右に行ったり左に行ったりすることは頭では理解しているつもりだが。
基本的にはチェックリストとして使うのが吉という感想。
ただ、最終章に出てきた視点指向(とPREview)というキーワードには、もう少し深堀りしてみたいと感じた。
寄って立つものの乏しい要件定義工程では、ひとつの指針になりえるのではと思う。
ビジネスゴールとかバランスドスコアカードをインプットとしてシステム要求を導出っていうのも確かに正しいとは思うが、そこら辺からはビジネスパーソン寄りの要求しか導出できないのでは?と素朴に感じているので。
この本から辿る次のノードとしては以下のような感じかな。
- Davis A 1993, Software Requirements : Objects, Functions, and States. Prentice-Hall
- Neumann 1995, Computer-related Risks. Addison Wesley
- REAIMS:後で読む。→REAIMS Project publicationsがPDFで読めるのはありがたい。
- PREview:独立した公式ページは見当たらず。上記のREAIMSのページの中でPREview-REの記述はあった。まずはPREview - Wikipedia, the free encyclopediaを基点にしてみる。
あとは、Software Engineering Journalって読んでみたいがどうしたら良いんだろうか。*1